5人が本棚に入れています
本棚に追加
それは、七歳の属性診断でも現われた。
「サキー!起きれ!早く起きれよ!」
「うぅ……なによ、ユウ。」
たった今、サキと言われた少女の顔をぺちぺちと叩いて起こしているのがユウ。
中流貴族の双子の娘にして次期当主、サキは妹ユウに文字通り叩き起こされていた。同じ顔だが、妹のほうがやや日焼けをして少し肌が黒い。
「煩いよ…勝手に部屋に入って来ないで…」
「オヤジが魔力測定やるんだとよ!早く起きないと測定器壊すぞ?!」
魔力……測定?
え、ちょ
「え、聞いてないよそんなの!」
「今日言ったんだから聞いているわけ無いだろ。」
「ばか!」
ベットから飛び上がるように起きる。
昔からユウは大事な事はその日に言って、からかったり困らせたりするのが常だった。困ったり、怒ったりした顔を見るとニタリと笑う、何ともまあ最低である。
最初のコメントを投稿しよう!