第2章 特別な感情

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第2章 特別な感情

3送会も無事に終わり、 時間[トキ]は流れていった――… 中学校生活2度目の夏。 いきなり堀口にメアドを聞かれた それは偶然にも 休日にショッピングモールで 会った時のこと。 なぜだかテンションが上がっている私に 堀口は話を切り出した 「なぁなぁ 是永って誰のメアド持ってる?」 …… メアドを聞かれた時 少なからず舞い上がっていた私は 落ち着きを取り戻し始めた。 私にメアド聞いたのも 女子のメアド目当て… なんだよね。、 そう心の中で苦笑いした。 私は メアドを持っている女子の名前を 一人残さず全員言った。 すると、案の定こんな言葉が返ってきた。 「教えてもらっていい?」 …やっぱり。 分かっていても 聞きたくなかった。 でも、そんな変なわがまま 言えるわけなくて… 「うん。 いいよ ちゃんと友達に聞いてからだけど… でも、別にわざわざ私通さなくても 直接聞いたほうが手っ取り早くない?」 なんだかモヤモヤした。 別に 特別な感情があるわけじゃないのに いちいち舞い上がったり 落ち込んだり… これじゃぁ まるで 堀口のこと、 好きみたい。 「や、無理。 てか、わざわざ直接聞いて なんか 俺がその女子のこと好き― みたいに思われるの 何か、イヤじゃん」 …………
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