灼熱の魂

2/2
前へ
/648ページ
次へ
今年度のアカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品。 本国カナダでは賞を総なめしたらしい。 まず、見終わって最初に思ったこと。 「どうしてこんな邦題にしてしまったんだろう」 たしかに原題の『双子』っていうのも、なんだかなぁ~なんだけれど。 邦題の言わんとするところは理解できるし、全く見当違いと言うわけでもない。 けれど、映画の本質はそんなところにはないように思うんだけどなぁ。 プールで突然放心状態に陥り、そのまま息を引き取ってしまった母親の遺言に則って、双子の姉弟が母親の過去に迫っていくが・・・ 中東からカナダへの移民だった母親の、中東時代の壮絶すぎる過去は、思わず目を背けたくなる程に残酷。 そして母親の遺言である、『何処かにいる父と兄を探し出し、手紙を渡すこと』。 この、あまりにも残酷な仕打ち。 愛する我が子に課した人生最後の願いには、いったいどれだけの想いや苦悩が込められていたんだろう。 想像を絶する。 最後に・・・ 1+1=2だからこそ美しい。 1+1=1では、やっぱり何かが足りないのだ。 .
/648ページ

最初のコメントを投稿しよう!

55人が本棚に入れています
本棚に追加