第二章

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俺はここが、どこなのか聞こうと話かけてみた。 東郷「すっ、少し聞きたいことがあるんだが…」 返事は返って来ない。 東郷「頼む。話を聞いてくれ」 それから、十分間頼み続けてやっと顔を出してくれた。 東郷「俺の名前は東郷一刀。鍛冶師だ」 俺はとりあえず名乗り、不審人物ではないことを主張した。 ?「…私の名前は早間ありす。この国の騎士だ」 東郷「…えっ!?」 今なんて? 早間「…だから、私は騎士だと言っている!」 俺はどうやら大変な事をしたようだ。 思わず下を向くと衣服と剣が置いてある。 東郷「あ~。…騎士様がこんなとこで何を?」 早間「私はここの周辺に出没する盗賊達を討伐しにやってきて、ここで返り血を洗い流していたんだ」 なるほど。確かに水面にうっすらと赤いものがある。 早間「ところで、鍛冶屋がこんな所で何をしているんだ?しかも帯刀して」 俺は言われて初めて、刀を帯刀したままのことに気がついた。鍛冶屋なのに帯刀している。これは、明らかに不審者だ。俺は諦めて、今までのことを話した。 早間「神流の鏡だと?」 東郷「そうだ」 早間「その話、もっとよく教えてくれ」 早間が岩陰からこちらにこようとする。 東郷「まっ、まて。まず服を着てくれ!」 俺はとっさに後ろを向いた。早間は耳まで赤くなり、自分の着替えと剣をとって、茂みに隠れた。…しばらくして、早間は鎧を身にまとい茂みから出てきた。 早間「さっ、さあ、話してくれ」 早間は俺に話すように促した。 東郷「あ、…ああ」 俺は頷くと気まずい雰囲気の中、神流の鏡のことを知っている限り教えた。 東郷「…と、言う訳だ」 早間「…ふむ」 早間は頷くと何かを、考え出した。俺はしばらく、黙って見守った。すると、早間は勢いよく立ち、俺にこう言った。 早間「お前をバルト城に連行する」 時は少し戻り雪山へ 五十嵐「~~~~ぁぁぁぁぁああ」 空から五十嵐が降って来た。 五十嵐「やべえ!このままだと地面に激突する!」 俺は手足をばたつかせるが、どうにもならない。そして地面が近づいてきて、顔面から着地。目の前は真っ暗。何があったのかわからなかったが、少しして埋まった事に気づき、抜け出そうとするが、なかなか抜けない。 五十嵐「だ、誰か助けてくれ~~」 雪山に悲痛な叫びが響く。
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