第一章

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東郷「………そこは?」 俺達はわかっていたがあえて聞いた。 十河「…体育館の倉庫のさらに奥にある扉」 …やっぱり。この体育館には中に倉庫があり、その奥に鎖を×の形にクロスさせて閉じてある扉がある。 この鎖は壁を突き破って出てきているため鍵がない。 なので開けることが出来ないのだ。 東郷「でも、開かないじゃん」     五十嵐「そうそう」 俺達がそう言うと予想外の答えが返ってきた。 十河「…開けれるよ」 五十嵐「…えっ?」 東郷「…今なんて言った?」 俺達は物凄いアホ面だっただろうが、無理もない。 開かないと思っていた扉を開けられると言われたのだから。 十河「…開ける?」 俺達は好奇心で開けに行くことにした。そして扉の前に来たとき、おかしな事が起こっていた。 五十嵐「…あれっ?」 扉の鎖が無くなっていた。 十河「…おかしい」 東郷「あぁ、この体育館には俺達しか居ないはず。なのに…」 俺達はしばらく頭をひねっていたが、わからないのでとりあえず入る事にした。中にはいると、そこは何もなく殺風景な部屋だった。 五十嵐「…何もないな」 東郷「あぁ、…何もないな」 俺達が部屋を見渡していると、十河は部屋のすみの方に行き何かを引っ張っている。 五十嵐「何してんだ?」 十河「…これ」 十河が引っ張っていたのは、鎖だった。 東郷「これを引っ張るのか?」 十河は頷く。 五十嵐「それなら俺に任せろ!」 五十嵐はそう言った後、鎖を思い切り引っ張った。すると、中央の床が横にスライドして階段が出てきた。
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