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東郷「………そこは?」
俺達はわかっていたがあえて聞いた。
十河「…体育館の倉庫のさらに奥にある扉」
…やっぱり。この体育館には中に倉庫があり、その奥に鎖を×の形にクロスさせて閉じてある扉がある。
この鎖は壁を突き破って出てきているため鍵がない。
なので開けることが出来ないのだ。
東郷「でも、開かないじゃん」
五十嵐「そうそう」
俺達がそう言うと予想外の答えが返ってきた。
十河「…開けれるよ」
五十嵐「…えっ?」
東郷「…今なんて言った?」
俺達は物凄いアホ面だっただろうが、無理もない。
開かないと思っていた扉を開けられると言われたのだから。
十河「…開ける?」
俺達は好奇心で開けに行くことにした。そして扉の前に来たとき、おかしな事が起こっていた。
五十嵐「…あれっ?」
扉の鎖が無くなっていた。
十河「…おかしい」
東郷「あぁ、この体育館には俺達しか居ないはず。なのに…」
俺達はしばらく頭をひねっていたが、わからないのでとりあえず入る事にした。中にはいると、そこは何もなく殺風景な部屋だった。
五十嵐「…何もないな」
東郷「あぁ、…何もないな」
俺達が部屋を見渡していると、十河は部屋のすみの方に行き何かを引っ張っている。
五十嵐「何してんだ?」
十河「…これ」
十河が引っ張っていたのは、鎖だった。
東郷「これを引っ張るのか?」
十河は頷く。
五十嵐「それなら俺に任せろ!」
五十嵐はそう言った後、鎖を思い切り引っ張った。すると、中央の床が横にスライドして階段が出てきた。
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