トンデモ彼女が出来ました

2/2
前へ
/5ページ
次へ
僕と彼女が付き合い始めたのはちょうど、桜がこれでもか!と競う様に咲き誇っていた、春のことであった。 『咲乃、僕と付き合ってくれないか?』 震え、汗ばむ自分の手を握りしめ、僕は咲乃にそう問い掛けた。 因みに、顔では『いや、こんなの全然ヨユーだしぃ?』みたいな感じを醸し出しているつもりだった。 (後に咲乃から『冷や汗ダラダラで今にも逃げ出すんじゃないかって、笑い堪えるの必死だったよーwww』と言われるのだが。) 僕の決死の告白に、はたして咲乃は何て答えたか。 そうだ、彼女はまるで、満開の桜の様な、可愛らしくもしずやかな笑みをたたえ、こう答えたのだ。 『付き合ってあげても宜しいですが、もし浮気したら、麻酔無しで去勢しますからね?』
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加