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「……そんなんで私が納得いくと思ってんの?つーかどう考えてもおかしいよ。今の一馬っち」
「どうおかしいんだよ?」
「……どうって……どうよ?」
「……」
質問を質問で返されて一馬は思わず呆れ返る。
「とにかくーー悩みがあるなら言ってごらん!!」
春紫苑は迷った末、苦し紛れにそんなことを言ってやった。案の定一馬は……
「悩みがあったとして、あんたには話さねぇよ」
「ひどっ」
冷たい態度で春紫苑を一蹴した。
「ちょっと公園寄ってかない?」
黒太郎が何を思ったのかそう口を挟んできた。
「なんでだよ。もう帰るぜ」
一馬はさっさと学校に春紫苑の荷物を置いて家に帰りたいようだ。
「いやっ、公園寄るよ!!」
春紫苑は黒太郎の言葉に思うところがあったのか、賛同して一馬の手を強引に引っ張る。
「お、おい!!」
振り払おうとされたがそこは意地。春紫苑はその手を絶対に離さなかった。
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