第四十四話

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「海とプールどっちがいい?因みにどっちにも遊園地&肝試しのお泊まりコースがあるんだけど!!」 「……は?!」 補習に出ていた学校の廊下で後ろからいきなり肩を掴まれ、驚いて振り返るとそれは沙理だった。 「いや……意味わかんねぇから……」 一馬はいきなりの沙理のフリにそう答えるしかなかった。 「だから合宿よ合宿!!合宿という名前の二年生親睦会♪」 沙理は一馬のやる気のない返事に構うことなくハイテンションのまま、続ける。 「せっかくの夏休みなのにどーせ家でダラダラしてるんでしょ?!美香たちも呼んでるから来なさいよ」 「……」 「おっさんも連れてく予定だし!」 「……マジか?!」 「うん。だって高橋と仲いいんでしょ?」 「いや……仲いいわけじゃ……つーかおっさん来たらみんなビビると思うけど」 「大丈夫よ。高橋んとこの変なおっさんも連れてきたら、ああーー用務員のおっさんのことね。そう目立たないわよ!!」 既に自分が来ることが話に入ってるのが微妙だ。
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