プロローグ

8/9
前へ
/483ページ
次へ
「…………」 地和はなにも言わず、照準を一馬に合わせた。 「因みに軽く合わせると、滅封解生相放開(メツフウカイショウソウホウカイ)」 十字を切るようにして放たれたものが一馬を容赦なく襲った。 「おわあああああ!!!!!」 一馬は避けきれるはずもなく、大爆発を受ける。 「……な、なるほど……こいつはスゲエ……」 一馬はから笑いをしながら思わず呟く。 「分かっていただけたみたいで結構。俺はいつでも君の命を狙ってること忘れないで」 地和は不気味な笑みを一馬に向けながらそう言った。 (……あいつ……更に性格悪くなってねぇか……) (ボクもそう思う……) 顔は平然としていても一馬も黒太郎も心のなかでは双方、ガクブルだった。 (主よ……大人気なさすぎでは……) (なんのことだか分かんないねぇ) グリムの注意に耳すら傾けない地和だった。
/483ページ

最初のコメントを投稿しよう!

78人が本棚に入れています
本棚に追加