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「ええ、もう大丈夫よーー!!!!
心配しないで紅蓮様!!!!!」
「フン、もとより誰も心配なんてしてねぇよーー」
「ひ、ひどい!!けど……カッコイイ!!!!!」
紅蓮とハデスの長閑なやり取りに笑み一つ溢さず紫姫はただ睨んでいた。
……そして、
「死ね、紅蓮!!!!!」
紫姫は心の刃を持って迷わずに紅蓮に飛び込んでいく。
こうなったらもう誰にも止められない。
ヒュドラは心が壊された紫姫の暴走を止めることなど到底出来そうになかった。
「……誰もいなくなっちゃったわね」
薄暗い場所にルマと二人。それが今の理央の状況だ。
こんな状況を体験するのは実は初めてじゃないことを理央はハッキリと覚えてる。
「そうだね」
そしてそれはルマも。
「……なんのカラクリか知らないけどーー現実世界とは全く違うところって見た方がいいのは確かよねーー」
「うん」
理央の言葉に静かにルマも賛同する。
理央の意見に間違ってるという節も見当たらないからだ。
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