65人が本棚に入れています
本棚に追加
「全部、全部ーーあたしの物だもん!!!!!」
「……??!」
理央もルマもその豹変ぶりにどう返していいか分からずに戸惑う。女は構わずに叫び続けた。
「返して、あたしのルマもーー
あたしのみんなをーー!!!!
あんたなんかに絶対にやらないんだからっっ」
瞬時に弓を形成し、矢を放つ。
その行動に理央は驚き、最初反応が遅れる。だけど間一髪でその矢をかわした。
「僕の力で放った矢と全く同じだ……」
「……嘘……」
ルマの確信に理央は驚愕と同時にまじまじと矢を放った彼女を見詰める。
「嘘じゃないよ?あたし理央だもん。
あたしが本当の理央だもん」
「……!!!!!」
「理央やん、戦うんだーー!!!!」
「う、うんっ」
ーー来るーー
そう感じた理央は瞬時に向かってくる矢の嵐を防ぐためにシールドを作った。
矢を弾き返すことに成功した理央ーー
ところがーー
「??!!!!」
女は理央の懐に入って来ていた。なんと矢を放った隙に彼女は理央のシールドの中に入って来ていたのだ。
彼女は驚く理央に一回だけ微笑んで、弓矢を剣に変えるとそれを迷いなく心臓に突き刺した。
最初のコメントを投稿しよう!