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「……おばちゃんは仲間のこと全然信じてないんだねぇ?
人間だから?どうせ心の中じゃあ、そうバカにしてるんでしょ?」
冷たい視線で麗花は水蓮に問う。
冷たい視線のはずなのに彼女は真っ直ぐに自分を見ていた。
「……私は杏をバカにしてる訳じゃない。仲間の心配をしたらいけない?」
「ッツ……だからそれが見下してるって言ってんだッツ!!!!」
ボロボロの水蓮の身体に麗花は容赦なく拳を向ける。
彼女はそれを右足で受け止めた。
「……流石に……効くね……太閤拳……!!」
「太閤拳の強さはーーこんなものじゃないよ……」
右足がビリビリと痛む。武術の修行もしたことはあるがにわかしこみだ。やはり“異端”の力が使えない水蓮には歩が悪いままだった。
そして更なる絶望が水蓮を襲うことになる。
麗花は前触れなくその状態をキープしたまま赤いオーラを纏った。そして水蓮が受け止めていた足ごと気だけで吹き飛ばす。
「きゃああッツ」
硬い壁に叩きつけられた水蓮。だが麗花はそんな水蓮を待っとくほど優しくない。
「……“異端”はみんなあたしが殺す!!!!!」
赤いオーラを纏った鎖鎌が水蓮を腹部を貫いた。
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