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そこへ又携帯が音楽を奏でる。
登録外時の着信音。
那智は耳を澄ましながらも、携帯を手にすることなく布団に潜り続けた。
―着信音が切れる―
那智「…… (切れた? どうせ間違い電話でしょ?)」
那智がそう思った後直ぐ、又携帯から登録外時の着信音がなる。
何度か辛抱強く、苛立ちながらも無視し、携帯がピタリと鳴り止む。
那智「(やっと止まった……)……」
モゾモゾと布団からやっと顔を出し、那智は泣き腫らした目で携帯を開いた。
ぼんやりと霞む視界に、同じ番号からの着信履歴と、更にはCメールが送られてきていた。
那智「? Cメ」
那智は恐る恐るとCメールを開いてみる。
“摩耶川 那智君、君にコンタクトを取りたい。今すぐ10分以内にM駅に来てくれ”
那智「名指し!! こわ!! 恐すぎ!!」
那智は怯えと驚愕に突っ込みながら携帯を手放す。
―その時。―
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