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Battle.1 VS入学
―――ここファルシオン学園は稀に生まれる魔力を宿した人間。
その人間たちがその魔力を正しく使えるよう導くのがファルシオン学園の役目。
――――生徒たちよ、存分に学べ。
そしてその稀有な能力を、世の為人の為にいかす様に…。
(空也さん、空也さんっ!!)
不意に体を揺さぶられた。俺に囁きかける声が聞こえる。
どうやら、校長のあまりに冗長でつまらない話を聞いていたらいつの間にか眠ってしまっていたようだ。
我ながら立ったまま眠ることができるとは感心する。
眼が覚めてしまったので辺りを見回してみる。
隣にいるのは俺の妹。
さらさらとした目にかからない程度の長さの、艶やかな黒い髪と、ビー玉のような鮮やかな青が混じったぱっちりとした黒い瞳が特徴的。
誰が見ても、10人中10人が可愛いと言うと思うのだが……本人曰く、コンプレックスがあるらしい。
背が小さい事とか、胸が小さい事とか。年齢的に仕方ないと思うのだが。
どこにでもそういうのを好む野獣はいるので、俺が守ってやらねば。
(…どうしたんですか?)
(いや、なんでもない)
いかん、じろじろ見すぎた。視線をどこか別な場所に逸らそう。
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