473人が本棚に入れています
本棚に追加
「お疲れ様」
「「お疲れ様でした!」」
大会も無事に終わり皆と解散した
携帯を開くとメールが一件来ていた
見ると「中村大輝」と書かれていた
『そこで待ってろ』
意味がわからない
そこってどこだよ
しかも命令形だし…
俺は仕方なく近くのベンチに座って待つ事にした
10分すると後ろから誰かの走ってる足音が聞こえた
振り向くと大輝だった
「翔太!」
「………」
「ゴメン…ホントにゴメン」
「なんで?」
「兄貴の仕事の手伝いさせられてて間に合わなかった」
「…………」
「マジでゴメン」
大輝は下を向いていた
「…はぁ……」
俺は小さくため息をつき口を開いた
「俺、個人も団体勝った」
そう言うと大輝は驚いた顔で顔を上げた
「マジ?!」
「優勝」
「やったじゃねぇか!おめでとう!」
大輝は笑顔で祝福してくれた
その笑顔を見た俺はいつのまにか大輝を許していた
「大輝のお兄さん社会人だったんだ。何してる人?」
「デザイナー」
「へー…スゲーじゃん」
「んー…まぁな」
「似てるのか?」
「さぁどうだか。俺は似てないと思うけど」
少し見てみたいかも
「お前今見てみたいとか思ってるだろ」
「へっ」
思っている事を当てられ変な声で答えてしまった
「図星だ」
「ち、違うし」
「どうだか」
「違うよ!」
俺達はいつのまにか別れ道に着いていた
「今日は行けなくてホントにゴメン」
「もういいよ。じゃぁ明日な」
「あぁ」
俺達は別れた
最初のコメントを投稿しよう!