もりいの

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バンッ 「りゅうちゃぁぁぁあん!」 夕方、部屋でゆっくりしてたらいきなりけいちゃんがドアをぶち破る勢いで入ってきた。 「…………今日はなに?」 昔からなにかあると急に俺の部屋に押しかけてくるけいちゃん。 「ちょっと!反応薄くないっすか!?」 「だってまた大したことないことでしょ?」 たいていこうやって押しかけてくるときの話題はクワガタがいただのマックのポテトが150円だの、別に知らなくても気にならない報告ばかり。 「へっへー、今日はすごいことだからねっ」 にっこにこで少し興奮気味のけいちゃんが可愛くて、不覚にも少しきゅんときてしまった。 「で、今日はなんでしょうか。」 「なんと、今日、流星群がみれます!」 「……………は?」 「だーかーら、流星群!」 「いや、それはわかってるから。」 流星群がみれるのは今日たまたまみたニュースでやってたから知ってるけど、それをなぜ俺に報告にきたのかがわからない。 「土手まで一緒にみにいこっ♪」 にこにこの可愛い笑顔でじっと見られたら断れないってわかってやってるんだろうな、この人。 「………寒いからやだ。」 少し抵抗をしてみる。 「俺があっためてあげるから、ね?」 こんなセリフを天然で言ってしまうけいちゃんが少し心配だが、その可愛さになんでもよくなってしまう。 「わかった、行けばいいんでしょ?」 そう一言いえば満面の笑みで抱きついてきた、「りゅうちゃんだいすきー」とか可愛いことを言ってくれちゃって、俺はつくづくけいちゃんに甘い。
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