やぶ→ひか→いの

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彼女のことが気になりはじめたのはいつからだろう。 幼い頃から俺は彼女を知っている。 でも、ただ単に小学校から今の学校まで同じなだけで、顔を知っている程度だった。 もちろん、同じクラスにはなったことはない。 話したことだってない。 ただ、彼女が美しいと有名だから知っているだけだった。 中学の頃だったかな、気づけば彼女を目で追っていることに気づいたのは。 そこで自覚した気持ち、心の中にそっと閉まったままだった。 だけど最近、高校でできた親友の幼なじみだという事実を知らされて困惑気味。 「ねぇ、まじでヤブといのおさんって幼なじみなの?」 「まじまじ。ミルク飲んでる頃からの仲。もっと言えば生まれる前から隣に居たよ?」 サッカー部のキャプテンでイケメンと評判の親友は笑いながら話す。 カッコ良くて、スタイルもよくて、頭もいい。 そんな完璧まっしぐらな親友、残念ながら彼女なし。 今まで作ったところをみたことがない。今、一番の謎がこれだ。 「いいなぁ、いのおさんと一緒のマンションとか…」 「ただ一緒なだけだよ。昔っから見てるし、なんも思わない。確かに綺麗な顔はしてるけど、性格最悪だぜ?」
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