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実は最近、隣国の王子がミリアに求婚しに来たというのだ。
こちらとしては断るところだがどうやら相手の行政状態や近隣諸国との交易が怪しいというのだ。
そこで求婚をしてきたこの機会にと少しばかり調査しようということになったのだ。
その任務を任されたのが他でもないウィル。
この調査には少なからず隣国や近隣諸国に行き現状を知らなければならない。
そう、夢の通りではないが結果的にミリアの前から姿を消すことになってしまう。
そのことが、ウィルは気がかりだった。
しかもこれは極秘にあたるので王以外は誰にも知られてはいけない。そう、ミリアにもだ。
極秘であるのにはわけがある。
おおっぴらに調査を行ってしまえばこちらの動きが制限されてしまい思うように調べられないからだ。
『はぁ~』
ウィルは深くため息をつく。
自分がいなくなったらミリアは悲しむだろうか………まぁ永遠の別れというわけではなく、ひと時の別れなのだが………それを知らないミリアはどう思うのか。
心が重くなる。
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