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…山本!
目を開けろよ!
お前なら、どこ打っても、いつもヘラヘラ笑ってたじゃねーか
「っ!山本!起きろよ!
目開けろよ!」
「獄寺君!落ち着いて!」
10代目が俺に言う
「…武は大丈夫だ。」
聞き覚えのある声が聞こえた
いつもは威勢のよい声だが、今日は一段と弱々しく聞こえる
「…剛」
「山本のお父さん!」
「…それは、獄寺君が一番分かってるだろ?」
「…」
剛は俺達にむかってニコッと笑う
やっぱり親子なだけあって笑い方は一緒だよな
「じゃあ。おっちゃんは店に戻るか!ここにいたら武に叱られるからな!」
そのあと、“武の事よろしくな!”と付け足して病室を出て行った剛
「じゃ…俺も、そろそろ帰ろうかな…
…獄寺君、山本の事よろしくね」
10代目も微笑んで病室を出ていく
俺も10代目に微笑んだが、いつものように上手く笑えていただろうか?
…目の前には、俺の良く知っている山本の姿
痛々しく見える頭に巻かれた白い包帯
…何で、山本はこんな事になった?
俺と出会ってたから?
俺が恋人だったから?
………そうだよ。
俺のせいだよ…
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