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「なんでわかったの?」
この家の警戒システムの範囲は約1キロメートル。
その探知力を人間が、ましてや姉ちゃんが超えるなんてありえない。
「さあねー?」
姉ちゃんは僕の質問には答えず、不気味ににんまりと笑った。
お父さんもお母さんも今は家にはいない。
今、この家にいるのは僕と姉ちゃんの二人だけだ。
どうしようか。
「じゃ!あたし行ってくるね。いつもの感じでよろしくっ!」
僕の考えがまとまらないうちに、姉ちゃんはリビングを飛び出てしまう。
その姿をみたら、姉ちゃんの考えていることがなんとなくわかった気がした。
”アーマー”か……
僕は、もう一度窓の外を見て、人影がわずかに大きくなったのを確認してから、リビングを出た。
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