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「イヤだ、ニンゲンなんて喰いたくない。それに、お前はいいヤツそうだから好きだ」
鋭く尖った犬歯をのぞかせつつ、純真無垢な笑顔を惜しげもなく向けてくる。
それは本物の人間よりもずっと柔和な笑みで、私は戸惑いを隠すことが出来なかった。
……つくづくこの子鬼には調子を狂わされる。
まさか……鬼に好意を寄せらり日が来るとは思いもしなかった。
私には、この天真爛漫な子鬼を退治することなど、とても出来そうになかった。
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