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「あんた、家は?」
う、どうしよ、家出なんて言えないし、すむ所なんて決めてない。
「まぁ、いろいろあるんだ」
こう言うしかないか、少し位ならごまかせ…
「なるほど、父親と喧嘩して家を飛び出てきたと」
……はい?なんでばれてる。しかもピンポイントで。
どうするか、正直に言うか?
「なぁんてね」
「え?」
「そんな、どこの世界にそんなばかいるのよ」
「うぐぅ」
「どうしたのよ、変な声だして」
「いるんだよそんなばか」
「え?」
「だからぁ、俺が親父と喧嘩して家を飛び出てきたバカなんだよ」
まぁ赤の他人だ、言った所でかわらんだろ。
「本当に?」
「あ?あぁ、本当だ」
「じ、じゃあどこから来たのよ。こんな所で寝る位だからこの辺の出身じゃない事がわなる」
「…都心だ」
「はぁ、ここから何十駅も離れてるじゃない」
まぁ、驚くのも無理ないか。とにかく遠くに行きたかったからな。
「じゃあ、この先どうするのよ」
「まぁ自分の身のふりは自分で決めるさ」
まぁ何とかなるだろ。
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