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「ねぇ、あたしやっぱやめる」
「はぁ? もう着いたんだから諦めなよ」
あたしは今、真雪の友人バカップ……んーと、仲良しカップルの住む家の前に来ている。
「だってぇ……」
「人見知りにも程がある! いい加減そうゆーの苦労しない?」
「ん。まぁそりゃあ……」
ピーンポーン
「ああ!!」
「これで逃げられまい」
あたしが俯いたのを見計らって呼鈴を押し、フンと鼻を鳴らしたドヤ顔の真雪。
「はいはーい」
ガチャ
「あっ真雪ちゃんいらっしゃいっ! お友達の……ゆわさんだっけ? 来てくれて嬉しいですぅ! さっあがってあがって!」
「おっじゃまー」
出てきた女性に続き、遠慮無くさっさとあがってしまう真雪に気後れしながらも、家主に聞こえるように精一杯挨拶をしてお邪魔することにした。
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