第一章【重罪の深緑】

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白の大理石(ビヤンコカララ)とどす黒い玄晶石で出来た市松模様の冷たいチェス盤状の床上で 僕は血で彩られたブルーのドレスに身を包まれ項垂れている ――――【アリス】を、 ーーーーーー腕の中で抱き締めていた。 床上は石板を繋ぐ僅かに窪んだ目地が アリスの血をつたって歪なハートのマークを作り出している。 その歪なハートのマークの中央にアリスの【指】が添えられていた。 第二関節で綺麗に切断された五つの指は列となり五番目の薬指には赤いリボンが結ばれ
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