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「おい起きろ、貴様、後がつかえているんだ!!」
眼を覚ますと白い天井が見えた
「くそ!今日は最悪の日だ」
わたしに救急処置を施していた女性が叫ぶ
「ちっ眼を覚ましたか、体に問題はないな?」
「あ、はい、大丈夫です」
「ならさっさと出て行け、次の患者がいるんだ」
わたしは吐き出されるように部屋を出た
部屋の扉を見るとここは整備室だったようだ
医務室でもないところまで救急の手が回るなんて...
そして医務室の単語で思いだす
あの惨状を、そして先輩がいないことを
わたしは 泣いた
悲しみも、切なさも、心細さも
そして自分の無力さに
声が潰れるまで
泣いた
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