最終章 全てがハッピーエンド!……………あれ?

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再び空を見上げると、真也達が既に魔王の居る部屋の前まで到達していた。 声が聞こえてくる。 『ここに魔王が居るんだよな?』 真也が皆に確認をとっている。 『ニャニャ!間違いないはずにゃ!』 その根拠はどこから………? 『ええ、というか…………沢山の扉は有りましたけど、一際大きい扉ですし、もっと言うと、禍々しい感じがします。』 そう、扉がとにかく尋常じゃないくらいデカイのだ。 『いざ、参る!』 【ギィィィ】 扉の開く音が聞こえてきて、中から現れたのは……………触手だった。 【ガスッ!】 その触手達は真也達が部屋に入るやいなや攻撃を仕掛けてきた。 『ふむ、我が僕達を随分と可愛がってくれたそうじゃな!』 さらに水晶をもう少し近づけてみると、魔王の全体像が分かった。 『お………女?』 そう、魔王は女だった。しかも、妖艶さを醸し出していて、真也にとってはやりづらい相手だろう。それは、アイツが本当にお人好しで、女子供が相手のときは、常に丸め込んでいたからだ。 魔王が唆されている可能性がある以上、丸め込むのは辛いだろう。 まぁ、それはさておき、俺は真也達を見守ることにする。 『ずいぶん待たされたぞ!さぁ、始めようではないか!お互いの生死をかけた戦いを!』 不意打ちを仕掛けてきたくせに、いざ、尋常に勝負。といった雰囲気を出している。 『待ってくれ!俺は少し交渉がしたい。』 お?いつものように丸め込めるだろうか? 『ふむ?良いだろう、少しだけ付き合ってやる。』 『ああ、1つだけ聞きたい。あんた達は何故戦うんだ?魔界とやらは随分と安定した生活をしているらしいじゃないか。なのに何故、侵略してこようとする?』 『ふむ、我らの事にやけに詳しいようじゃが、あぁ、ユークか。あやつが裏切るとは………全くもって嘆かわしい。で、何故侵略するかじゃと?それはお主らが侵略しようとするからじゃ』 ハイ?
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