最終章 全てがハッピーエンド!……………あれ?

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~魔王城/魔王の間~ 俺も気になったので、ユークの後を追うようにして魔王の間に入ってきた。 ユークは開いた口が塞がらず、俺はただボーっと眺めていた。 「我の名はディセブド………この名は限られた者にしか教えぬから、忘れるでないぞ!」 「そうだなぁ…………呼ぶとき不便そうだから、ディセって呼んでいいか?」 「ふむ、主人はお主じゃ……好きに呼ぶがいい」 うん、まぁ、こういうことになるだろうね……………… 「ようやく…………ようやく伴侶を見つけられたのですね!」 …………………あれ?もっと違う反応するかと思ったのに。母親が知らない男に奉仕するって聞いたら普通に怒るとか、ショックを受けるとかじゃないの?てか、え?伴侶? 「母上は100もの間、ずっと一人で生きてきたのだぞ!」 「嘘つけ!だって、どうみても15歳くらいの少女にしか見えないぞ!?」 「ふん、我の前では時の流れなど無意味であることを知れ!」 「ふと思ったんだけど、何でレイがここに居るの?」 真也が疑問を投げ掛けてきた。 「親友が魔王の城に魔王を討伐しに行くのを映像で観たからここまで来たんだけど、あの映像全世界に放映されてんのな。あれ?でも、そうすると皆はお前が契約するのを見てたわけだから、お前は魔王と契約できるほどの力を持ってるってことになって………………まぁ、要するに迫害されるわな」 真也は重大さをハッキリ認識したのか、顔を真っ青に染めていた。 やっぱり、考えてなかったか……………… 「おぉ!?そんなことまで考えてなかった!」 真也はまさに今、OTLの体勢になっている。 「ハァ、しょうがない……………」 リリィと力を合わせれば、なんとかなるかも…………… 「え?なにするつもり?どこいくの?」 真也が何か言っているが、質問ばっかりのコイツはスルーすることに決めた。 「じゃあ、この水晶にリリィの魔力を込めてくれ。頼む!」 リリィは少し呆れたような顔をしながらも、水晶に手をかざして魔力を込めてくれた。 外に出て空を見上げると、映像が流れ出し、現実とは違った結末になった。 『オレは血迷っていた!この光に包まれたことでオレは全世界の人々の想いが分かった。アンタは生きてちゃいけない!』 『ふむ、いいだろう…………』 『永遠の懺悔の渦の中で朽ちて行け!<エターナル・リグレット>』
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