最終章 全てがハッピーエンド!……………あれ?

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~ディレク城/謁見の間~ 部外者はダメとか思ったんだけど、すんなり謁見の間に入れてもらえた。 あ、そうそう、魔王だけど、ちゃっかり真也の隣にいる。勿論、真也と戦ったときとは違う姿で。 「まず、一言言わせてもらう。ありがとう」 王様からの感謝を皮切りとして次々と感謝の言葉を述べていった。姫様、王女様、大臣…………etc. で、魔王を倒した功績を称えて、これからパレードをするらしい。 パレードの内容は、城下町をぐるっと一周して城に帰ってくるというもののようだ。 「では、皆の者に挨拶でもしてくるか」 そう言うと、王様は一人でベランダに立ち、民衆に挨拶をした。その声がここまで盛大に聞こえてきた。 「皆のもの!魔王という脅威は去った!これからは魔物に怯えず、平和的な国を作ろうぞ!」 【ウォォォォォォォォォォ!!!】 王様の言葉がパレード開始の合図となり、祭りが始まった。 「さて、勇者様はお召し物を変えて、パレードに出向いてください」 さて、俺達は……………ゆっくり祭りをまわるか。そう決めて、ディレク城をあとにした。 ~ディレク城下町~ 城下町に出てみると、既にざわざわと賑やかになっており、あとは主役の出番を待つのみとなっていた。 「あ、おい、勇者が来たぞ!」 誰かがそう言って、周りを見渡してみると、豪華な服を着た真也とその仲間達の姿が…………… ふむ、もう問題は無さそうだな。 「じゃあ、ゆっくり屋台でもまわる?」 誰に聞くでもなく、呟くようにそう言ってみた。 「………………うん」 「そうね。ここにいてもしょうがないし、パレードを楽しみましょう!」 「そうだよね~パレードって初めて!」 「………………少し………楽しみ………」 「うむ。では、行くとしよう」 上から、浮かない顔をしているスティア、心のそこから楽しみにしてそうなユティ、ウキウキしてる凜、相変わらず無口なユウだ。 元気がないスティアの表情がものすごく気になった。
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