最終章 全てがハッピーエンド!……………あれ?

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で、貰った資料で勉強をしているときに、この世界の文字を読めはするのだが、書けないことに気づいた。それは、翻訳の指輪が「翻訳」としての機能しかないからだ。 つまり、誰かに文字を教えてもらわなければならないわけだが、ユリィは当然忙しいし、真也の方もバタバタしているらしいし、後、この世界の文字を教えてくれる人は………使い魔の皆も試験勉強が忙しくて駄目だし。 気分転換もかねて、城下町をウロウロしていると、フェンさんが話しかけてきた。 「あれ?レイ君、どうしたのこんなところで?」 「あ、フェンさんこんにちは。フェンさんこそどうしたんですか?」 「どうしたもこうしたも、何か面白いことないかな~ってこの町を歩いてたら偶然レイ君見つけちゃった~みたいな?」 「あ、そうなんですか!それなら、少し付き合ってください!」 「ふぇ!?ダメだよ!場所をわきまえないといけない時とかがあって!」 「俺の勉強に!」 「ふぇ?」 現状をフェンさんに説明した。 「なるほどねぇ………………で、簡単に文字が覚えられる方法を知りたかった…………と?」 「えぇ、でもそんな美味しい話あるはずないですよね?」 「いや、あるにはあるけど………その、ちょっと、痛い?」 いやいや、聞かれてもわかりませんて。 「まぁいいや!とりあえずここではできないから、エスウトの外の草原に行こう?」 そう言いながらフェンさんは俺の袖をギュッと摘まんでくる。 「え?俺にどうしろと?」 「もう!察してよ!転移!」 あぁ、なるほどなるほど。 「でも、そんな袖を摘まむだけじゃ危ないですよ? 」 フェンさんの肩を掴み、転移することにした。 【シュン!】 ~西の町 エスウト/外側~ 「相変わらず凄いね~転移陣もなしに転移できるんだもん。いきなり肩を掴んでくるなんて思わなかったけど。」 「すいませんでした!お願いします!」 「じゃ、頭だしてね」 言われた通り頭をフェンさんの近くまで持ってくる。 すると、フェンさんは俺の耳の少し上の辺を持って、魔法を発動する。 「えいっ!」 「ぎゃゃゃゃぁぁばばばばばば」 俺はその場でごろごろと転げ回った。 「“痛くない、痛くない”!」 お?痛みがだんだん薄れてきた! 「さ、翻訳の指輪をみて?」 言われた通りに指輪を取る。
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