最終章 全てがハッピーエンド!……………あれ?

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「どう?大丈夫?」 「えと、“どう?、だいじょうぶ?”あ、はい、大丈夫です!」 「一応、共通語の文字と、私の知ってる限りの単語と文法を頭に叩き込んでおいたから。それにしても、何で全世界の共通語を翻訳の指輪が無いと喋れないんだろね?」 む、鋭いな………………。 「あはは、いや、色々あるんですよ。“俺の育った国は遥か東の小さな島国だったので、地方特有の言葉しか喋れなかったんですよ。って貴女は思い込む”」 【キィン】 耳に少し耳障りな音が聞こえてきて、何か変わったことがないか周りをみてみると、フェンさんがさっきとは違う態度で 「そっか…………複雑な事情があるみたいだね。じゃあ、あまり詮索はしないようにするよ」 そんなことを言ってくれた。 まぁ、複雑な事情があるのは確かなんだけど、フェンさん、ごめんなさい。心の中で謝っておく。 「じゃあ、私こっちだから、バイバーイ!」 手を振ってフェンさんはエスウトの中に入っていった。 「ありがとうございました!」 どうせ周りには人なんか居ないので、精一杯叫んだ。 さて、文字も理解できたし、帰るか。 【シュン!】 ~ディレク城/自室~ 俺は勇者に付いてきた人間といだからか、宿ではなく城に自室を貰っている。 で、勉強用の資料を見てみると、楽すぎた。 数学も単純計算ばかりだし、文法も問題なし。(フェンさんありがとう!)歴史は………………歴代の勇者ばかりで日本人の、しかも現代の人の名前ばかりで覚えるのに苦労はしなさそうだった。後はこの、魔法学というものを勉強すれば良いだけか。 試験まで後2週間ほどあるらしいので、じっくり頑張ろうと思う。
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