第二章 これから…

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~10分後~ 彼女が泣き止んだあと、彼女に俺がここに来た理由を簡単に説明した。 「で、ここまで来たんだけど、良い生物知らない?」 そう聞くと、彼女はしたり顔で自分を指差し言った。 「もちろん知ってるわ!あなたの目の前にいるじゃない!最高の堕天使が!」 「契約してくれるのか!?」 「勿論!と、いうか居場所がないのにここにアタシを放っておくつもり?質が悪いわよ?」 う………………まぁ、そうだな。 ~更に5分後~ 彼女の方から自己紹介をかってでた。 「アタシの名前はユーティル」 「俺の名前は鈴村零だよろしくな」 さて、帰りますか! 草原の真ん中に不自然な門が立っている…………………。 これで帰れる……………よな? 「あ、そうそう!ユーティルは何かに変身とかできるか?動物とか」 「え?えぇまぁ、カラスとかなら」 「この門をくぐる前に変身してくれないか?人形の使い魔なんて目立つからさ」 「?別にいいけど………………」 ~第二魔法練習場~ 帰ってきた、と感じてしまう… 辺りはすでに日が暮れていた。昼に始めたのに。 ユリィが駆け寄ってきた。 「お帰りなさい、随分遅かったですね?で、捕まえてこれたのは、カラス一羽だけですか」 やめて!そんな哀れそうな目で見ないで! そんなこんなで、再び部屋に戻ることになった。 ~ディレク城/自室~ 「そういえばさ、あそこの草原ってなんなの?すげえ不思議な感じだったけど」 最近質問してばっかだな…まあ、しょうがないか。 「何と言うのは答えづらいけど、天界にある草原よ。神聖な気を感じたのかもね」 う~ん………………なんか懐かしかったような? まぁ、いいか! 「ふむ、もう夜も更けたし、寝るとしようか。おやすみー」 ~夢の中~ 「主のお人好しもここまで来ると最早病気じゃのう」 開口一番それですか! 「まぁ、今回はしょうがないだろ?」 「まぁ、なってしまったものは致し方あるまい。のう?ユティどの?」 「ええ、そうね、よろしくお願いするわ。って、ユティ?」 疑問に思ったのか、首をかしげ、リリィをじっと見つめるユティ。 「うむ、ユーティルと呼ぶのはなかなか難儀であったが故に、妾達で愛称をつけさせてもらった。気に入ってもらえたかの?」 「ふ、ふんっ!別に悪くはないわよ!」 顔をそっぽに向けて、赤くなっているのは、気に入った証拠ではないのだろうか?
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