第二章 これから…

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そして、馬車に乗っていると、兵士から声をかけられた。 「お前さんはこの世界の住人じゃないらしいな?」 「えぇ、そうですね、なので、行き当たりばったりです」 「そうかそうか、じゃあ、これは俺達からの餞別だ、持っていきな」 おじさん兵士からジャラジャラと鳴る少し膨らんだ袋を貰った。 中身を確認しようとすると、ストップをかけられた。 「ちょいまち!その中身は言わば最終手段。中身はやたらと見るもんじゃねぇぜ」 それもそうか。中身を見ずに楽しみに取っておくことにした。 ~十分後~ 「ん~そろそろいいかな!」 「休憩だ。降りようぜ?」 「え?もうなのか?」 確かに操縦者は辛いだろうが、乗っていた俺は別に辛く感じはしなかった。 「あぁ、おじさんクタクタだよ。さぁ、降りた降りた!」 外の空気も吸いたかったので、外に出ると、草原が広がっており、申し訳程度に舗装された道、遥か後方にお城が、そして遥か前方には町らしき物が見えていた。 「なかなか際どいところで休憩を挟むもんですね」 ……………………………………………………………………あれ? 振り向くと、おじさん達は既に遠くに行ってしまい、追い付けない距離にいた。 「簡単に人は信じるもんじゃないぜ。バーカ!」 おじさんは馬車の窓から顔をだし、舌をだし、バカにしてきた。 「んじゃ、あばよー!」
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