第三章 ギルド

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~ギルド エスウト支部/内部~ 後についてきて、ギルドの中に入ったはいいが、とてつもなく酒臭い。 いつでも目をつけられていいように、宿屋から、改造学ランに取り付けておいた認識阻害魔法を発動しておいた。 「ふふっ、酒臭くてごめんなさいね」 「えっ?あ、いえ、別に大丈夫ですよ」 ニコニコしながら、えっと、名前聞いてないよね? 「あ、名前とか聞いても大丈夫ですか?」 「あ、自己紹介がまだでしたね。私は、ファイ・フローレストといいます。これから、よろしくお願いしますね」 「あ、俺は……………………」 名前を聞いた感じだと、苗字が後ろにつくらしいな。 しょうがない、この世界の名前に合わせるか。 「レイ・ラムズスと言います。よろしくお願いします!」 まぁ、即興にしては、なかなかいい名前だと思う。 「あ、ほら、自己紹介してる間に着きましたよ?」 ~審問の間~ 扉の向こう側には、薄紫色に発光している魔方陣がぎっしりと描いてあった。 『ふむ、危険な魔方陣は無いようじゃな』 『そうね、でも、下手に触れると自分の悪事とか、アタシ達の事がバレるかも知れないわよ?そうなったら、目立っちゃうかもね~』 う~ん、それは困るなぁ……………… 「ここは、審問の間って言ってね、力とか、前科とか、一発で見抜いちゃう部屋なの」 フェンさんが透明な、城に有ったような水晶を持ってきて、話しかけてきた。 プライバシーってもんは無いんですか!? 「じゃあ、早速、始めようか?大丈夫だよ、触るだけでいいから!」 城でやったように、火の属性の魔力を少しだけ流す。すると、水晶はほんのりと赤く染まった。 「ふむふむ、前科はなしで、火属性、かつ、魔力は微量………………じゃあ、今度はその指輪をはずして、何も考えないでこの水晶に触ってみて?」 馬鹿な!?封印の指輪は、見えないようになってるはずだぞ!? 「はやく~両手の指輪とってよ~」 ヤバイ!どうする!? 「あはは、実はこれ、取れないんですよ」 嘘は言ってない、嘘は言ってない!
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