第三章 ギルド

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~依頼主の家(表)~ 【コンコン】 「おや、もう終わったのかい!?ごめんよ、今、ちょっと手が離せない状況だから、もう一時間ぐらいしたら来てくれ!」 どうやら、まだまだ時間があるようだ。 散歩にでも行ってこよう、そういえば、この町の外側は全て草原だったか?たまには外の空気を吸って、町の騒音と別れてみよう。 ~エスウト/門外/草原~ 「キャアアアアアア!」 ん?なんだろうか、しばらく歩いていると、悲鳴が聞こえた。 好奇心て、怖いですね。 見てヤバそうなら逃げるっていうのも卑怯臭いと言うか………………まぁ、行けば分かるか。 現場にたどり着くと、馬車が一台襲われていた。 何処の世界にも盗賊ってのはいるもので。 どうしようか?…殺しはしたくない……………なら! 「我、創る、我に忠実な僕…<クリエイト/ゴーレム!>」 俺はゴーレムに、武器を持ってるやつを無力化させてこい、と命令した。 ゴーレムは、剣で切りつけられてもビクともせず、魔法を受けても怯まず、形はそのままに、大きく右手を振り上げ、凪ぎ払うと盗賊たちは面白いように吹き飛んだ。 とどのつまりは無双しているのだ。 ゴーレムが魔法を受けてくれるので、魔力の探知をすれば、魔法部隊を容易に発見できる。 ネチネチした奴は嫌いなので、その部隊の真ん中に向けて、俺は魔法を放つことにした。 「我、使う、我に仇なす者の動きを封じる雷の球…せーの!<サンダーボール!>」 青白い閃光がほとばしる球を、部隊の中に放り投げると、雷が炸裂し、盗賊たちを気絶させる。 どうやら、ゴーレムの方も鎮圧が終わったみたいだ。 一応安否の確認だけ…そう思って馬車に近づいた。 【パサッ!】 「ハイハイ、ちょっと失礼」 中にはいると、 「キャァァァァァァァ!」 叫ばれた…まぁ、さっきまで極限状態だったのだから、しょうがないか… 「大丈夫!盗賊はもう外でみんな寝てるから!」 「「 へ?」」 と、話の相手を見ると、ボロボロの服を着た今朝出会った少女だった。 「君は…………あのときの?」 「はい」
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