第一章 発端…

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で、今は食パンを食べ終わり、話をしながらゆっくりと登校している。 「あぁ、お前も彼女がいれば、下を向いて歩くことも少なくなるだろうに」 「馬鹿を言うもんじゃないよ。真也こそ、節操の無さをどうにかすれば?」 そう、俺は注目を浴びないために、常に下を向いてこの二年間を過ごしてきた。 そのお陰か、足元の桜に紛れて、ぼんやりと薄紫色に光っている、模様のようなものがちらりと見えた。 ………………いや、見なかったことにしよう。こんなアブノーマルなことはスルーが一番だ。 「なぁなぁ、レイ」 真也が俺の肩をポンポンと叩く。 「ん?なんだ?」 「吸い寄せられてる」 はぁ!? 【ガシッ!】 「なんか、もう無理そうだから、一緒に行こうぜ?」 はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!? くそ!俺だけでも逃げ………………あれ?魔法が発動できない!? 「「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」 ~異世界 ケスタル~ 「「ぁぁぁぁぁあああ」」 ドスッ いてぇ………尻が…ここは何処だ?なんかやけに広くて、質素だけど「あの~」お?人がいたか… そちらの方を見ると、金髪の美少女がたっていて、言葉を発した。 「どちらが勇者様ですか?」 「「は?」」
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