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そもそも、幽霊というのは強い怨念がないと出てこれないらしい…なら、この子…ユウはどうなるんだ?
誰かに殺されたとか?まさか!?
嫌な予感を感じ、依頼人に疑惑の視線を送る。
「あんた、この家はずっとあんたのものだったのか?」
依頼人に質問してみることにした。
「いや、最初から空き家だったのを俺が買い取ったのさ。住みやすそうだったしね。」
嘘はついていないようだ。まぁ、念のため、ちょこっと記憶を読ませてもらったが、ここを襲ってるような映像は出てこなかった。。
この人がここに住んでたユウを殺した訳では無さそうだ。
「なあ、ユウ……………君は何処に住んでた?」
「この家…………少し…………あの日のこと………………思い出した…………」
「あの日?よくわからないな、聞かせてくれないか?」
「よくは………………覚えてないけど…………うん………わたしはこの家で楽しく………暮らしてたの………そしたら…………アイツらが…………襲ってきたの……」
アイツら?
「盗賊団………旗を掲げてた…………」
旗が目印の盗賊団?なんだそれ。
「で、気がついたらここにいたと。なら、これで君の心が晴れればだけど、知り合いにその盗賊団潰すように頼むから、一週間だけまってくれ! 」
「うん………待ってる………」
依頼人には悪いけど、この依頼は失敗だわ…
「すいません、一週間だけ待ってもらえませんか?」
「おう、構わんぞ」
出始めた時期が近いね。
よし、そうとなれば、明日から聞き込みだな。
~エスウト/宿屋/自室(朝)~
「う………うん……ん?」
なんか、柔らかいのが手にある。
なんだこれふにふにしてて気持ちいい…
あ、すごいデジャブ。
ガバッ!
布団をはぐると、そこには、スティアがいた。
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