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~結界内/sideout~
「ガァァァァァァァァァァ!」
ドラゴンが、最期にまだ終わらんとばかりに咆哮するも、あっけなく力尽きた。
「ふう、やっと終わった………何だったんだ?あの力は」
そう信也は呟いた。
「はにゃ?あ!終わったにゃ~!」
ミケのその声で、皆は気がついたようだ。
「はれ?いったい何が………?」
エルフの女性が目を覚まし、
「一応、勝ったんだ!」
そう真也が説明した。
「てか、オレってあの力自由に出せんのかな?ンッ!」
真也は全身に力を込めると、体が金色に光だした。
「お、できた!」
「うん、お疲れ様。すごいレベルアップじゃないか。そんな能力持ってたなんて!」
零がどこからか現れて、声をかけた。
「ああ、なんか声が聞こえてな。」
真也は不思議そうに起こったことを話した。
~sideレイ~
諦めかけそうになってた時には、ヒヤヒヤしたが。
まぁ、きっかけは作ったんだから、後は本人の頑張り次第ってとこか………
にしても、コイツは本当に主人公だな………あんな暗示で簡単に自分の能力を引き出せるんだから。ご都合主義にも程があるっての!
まぁ、うだうだ考えていてもしょうがない…………そろそろ解散か。
「さぁて、皆そろそろ解散しようぜ?この町の観光もしてみたいしな」
とりあえず、暫くスートイにいることにする。
~東の町 スートイ/街道~
町を歩いていると、見たこともないゴロツキに絡まれた。
「おい!そこの女を返しやがれ!そいつはオレらの大事な商品なんだよ!」
あ?なんだこいつら?男3人のグループが話しかけてきた。
「誰のこといってるんすか?もしかして、この娘?」
そう言って俺はスティアを指差す。
「おう、何で首輪が無いか知らないけど、そいつだよ!早く渡せ!」
くそ!こいつら下手に出りゃいい気になりやがって!
「残念だったな!お前らがこの娘を放置して逃げてった時に俺が助けたんだ。だから、この娘の主人は今は俺だ」
「ざけんな!金払え!」
「いくらだ?」
俺がそう言うと、やつらはニヤリと笑い、こう言った。
「金30枚だ!」
そう言ってやつらは一人ずつ両手の指を上へ向けた。
「ほら、受けとれ!」
そう言って俺はやつらに金貨を一人に10枚ずつ投げる。
「うわっ!と、え!?嘘だろ!?」
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