第五章 脇役を決意した日

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「てめぇ、女一人助けてやれねぇのかよ!」 男も遅れて路地裏に入っていった。 俺もすぐに向かう。 路地裏に入ると、男達と女性がもみ合っていたが、女性が負けるのは時間の問題だろう。 もう見てられん! 「食らえ!〈サンダーショック!〉ボソッ」 小さな電撃が、男達の体に直撃し、彼らの動きを止める。 【バチィ!】 「!?なんだこれは!?体が動かねぇ!」 「オイ!今のうちにさっさと彼女助けてこい!」 【ゲシッ】 男の尻を蹴飛ばし、彼女の救出を催促する。 「あ………ああ、いって来るよ!」 【タッタッタッ】 「お前ら!そこまでだ!」 アイツが助けに行ったのを見計らって、少しアイツの体に細工をする。 〈パワー&スピード/grade up〉 これは、人(主に自分)の身体能力を底上げできるので何かと便利であり、練習しまくって詠唱破棄で打てるようになった。 「うおっ!?なんだこれは!?体が軽い!うぉぉぉぉぉぉぉ!」 どうやら効果が出たみたいだ。 ~5分後~ あらかた倒し終わり、今は男がイチャイチャタイムに入っている。 あ、こっち近づいてきた。 「いやーホントにありがとう!助かったよ!」 褒められるのは悪くないな! けど、まぁ、目立ちたくないわけで、 「俺は何にもしてないよ。アンタが頑張ったのさ」 そんなことを言い、店の前に戻る。 ~服屋:リリン~ 俺が店のなかを少し覗いてみると、皆が買い物を終える所だった。 「あ~ハイハイお金は俺が払うよ。」 まぁ、皆の財布(?)は俺が握ってるわけだし。 と、いうか俺の金の使い道を教えてくれ。 最近、依頼が立て続けに入ってるため、金が増えていく一方で ある。 「ハイ、では5金貨と、45銀になります。」 わ~お高い、てかどんだけ買ったの!? よく見ると、下着だけではなく、コートやスカートなど、服も買ってきたようだ。
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