第六章 脇役にできるコト

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~5分後~ 簡単につけ終わった。 「プッ !よく似合ってるよ」 凛は、口元を押さえながら、似合っていると言った。 「笑いそうだろ!おい、凛!鏡を持っていないか?」 きっとこの娘のことだから、 「あぁ、あるよ、ハイどうぞ」 やはり持っていてくれたか。 「ありがとう、助かる」 早速渡された手鏡を見ると、そこにはご老人が写っていた。 いや、正確にはご老人の格好をした俺が移っていた。 「なんだよこれは!?まぁ、以前の“雷鳴”の格好は完全に敵対心持ってるからこれでちょうどいいかもしれない。ありがとな」 よし、そうと決まれば、信也を扱きに行きますか! ~正義の町 ジャスティ~ 今まで俺達が行ってきた町は、方角シリーズで、城を中心にどの方向の町かすぐに分かるようになっていた。 西は農業が発達した町、東は魔法を有効活用した工業が発達した町、、南は武器が発達した町、北は魔法自体が発達した町で、魔法学園なんてものがあるらしい。それぞれ発達した物が違っていたらしい。 で、この正義の町というのは町の方角シリーズを抜け出して、信也達が違う国にたどり着いた証拠である。 つまり、国境を越えるだけの力はあるようだ。俺達の召喚されたディレク王国は魔物がそこまで強くなく、安全ではあった。 しかし、一度国境を越えると、魔物の力が格段に強くなる。この、信也がたどり着いた国(クスネトと言うらしい。)は、魔王の城が近いだけあって、魔物も明らかに強いらしい。 しかも、魔王の城が近いということは、刺客も送り込みやすい、ということだ。 前なんて魔王の右腕とやらが襲ってきたらしいしな。 と、いうことで捕捉終わり! らしいらしい、としつこくて御免なさい! 今は皆で真也達の絶賛修行中です。 時間が外の時間の早さの60分の1だから、こっちの一時間は向こうの一秒に相当する、という優れた結界を張っている。 「フォッフォッフォッ!まだまだその程度では魔王はおろか、その臣下達にすら勝てないぞ?」 嘘ではないはず。 「クソッ!じいさん!この修行は本当に必要なのか?こんな………こんな……精神統一なんて!」 そう、今、彼は三時間ずっと胡座をかいて、自分の使い魔と対話していた。 これで、真也の使い魔は不死鳥だったか?と仲良くなれば、きっと新しい力とも巡り会えるだろう。 さて、皆はうまくやってるだろうか?
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