第六章 脇役にできるコト

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Sideユウ ~正義の町 ジャスティ~ 「ニャニャニャ~!元気無いニャ~?」 いや、ホントはちゃんと頭ん中では考えてるんだよ!?ただ、上手く言葉にできないだけで、いっぱいいっぱい考えてるんだから! 「………………元からだから………大丈夫 」 はぁ、やっぱりだめ!考えてること口にしようとすると、声が出なくなっちゃう。 こんなワタシはご主人様に嫌われちゃってるのかなぁ? 「ニャ~………まぁ、あたしの修行つけてくれるっていうなら文句は無いんだニャ~」 何でこの子はこんなに上手くしゃべれるのに、ワタシは上手くいかないんだろ? 「ニャハ!何か悩んでるみたいだニャ~」 え!?何でわかっちゃうの!? 「……………なんで………?」 あ、うっかり声だしちゃった 「女の勘ってやつだニャ~ どうしたのニャ?」 この人なら、もしかしたら、悩みを解決してくれるかも! 「…………上手く…………喋れない…………」 「あ、そういうことだったのニャ!なら、大丈夫ニャ~ほい、鎮静剤」 そう言って渡されたのは、赤い液体が入った、怪しげな注射器。 「本当に言いたいことがあったら、これを飲んで頑張ってみるニャ~。あ、副作用とかは別に無いから安心してほしいニャ!獣人お墨付きニャ!」 うぅ、じゃあ、もらっておく。 「さぁ、元気出して修行つけるニャ!」 手に持っていたはずの注射器を、なぜか奪われて刺された。 【プスッ】 え?なにこれ!?頭のなかに別の自分がいるみたいな感覚!何か今ならなんでもできそうな気がすりゅぅぅ! 「さぁ、始めるよ!ワタシの修行はキツイから、ついてこれるかな?ついてこれるよね!さぁ、始めよう!」 なんか、テンション上がってきたぁーーー! 「え?あれ?効きすぎじゃないかニャ?」 「ホラホラ!無駄口叩いてないで始めるよ?泣くまで止めらんなくなっちゃうよ?じゃあ、まずはワタシと組み手ね!よーいどん!」 【ガスッ!】 「カハッ痛いニャーもっと優しくしてほしいニャ~」 泣き言いってもおっそーい♪ 「ダーメー“裏”のワタシ呼んじゃったからには泣くまで帰れませーん、泣いても帰しませーん!理不尽?理不尽だよね!そう!それがこの世の中だから!アハハハハハハ」
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