第六章 脇役にできるコト

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信也達の修行も一通り終わり、一段落ついた頃、また緊急事態が起きた。 今回は信也達は直接関係なく、俺の問題だ。 そう今回は[雷鳴の追跡者]という役職が問題なのだ。 俺の所属しているギルドのファイさんから念話が届いた。 内容は確か、 【あ、レイさんですか!?やっと繋がりました~あ、そうそう用件ですけど、SSランク会議があるので、西の町 エスウトのギルドまで来てくださいね~あ、来ないと正体バラすから、よろしくね~】 と言って一方的に念話を切られた。 SSランク会議ってなに? 疑問の残るところだが、脅されては仕方ない。 エスウトに行こう。 ~東の町 スートイ/宿屋/食堂~ 今は皆で夕飯をとっている。 「突然だけど、皆に話があるんだ。実は今日念話があってエスウトまで来いって…………俺が帰ってくるまで、こっちでしばらく過ごしてくれないか?」 会議だけだし、皆をあまりつれ回すわけにもいかないしな。 「うん、別にいいよ」 凛が真っ先に答えた。 「すぐ帰ってくるんでしょうね?」 ユティは心配してくれてんのかな? 「ああ、会議だけだと思うから、すぐ終わると思う」 「思うという言葉が二回もつくとは、曖昧過ぎるにもほどがあるぞ主よ」 リリィに咎められてしまったが、一応了承はしてくれたようだ。 「………………いってら…………」 ユウはいつも通りか。 「ええ、行ってきてください。私たちは大丈夫ですから」 うん、皆の了承は得たし、行ってくるか。 「じゃあ、ちょっと行ってくるね」 俺はすぐに自室に戻り、[雷鳴の追跡者]の格好をして、転移をした。 【シュン】 ~西の町 エスウト/ギルド[雷神の矛先]~ しばらくギルドには行ってなかったが、まさかこんなにも変わるとは思ってもみなかった。 まず、全体的に大きくなったのと、ギルドの名前が付いた事である。 こんなに変わると本当に俺が元々居たのか疑ってしまう。 けど、間違いなく俺の最初に入ったギルドだった。 【ガチャ】 「うわぁ懐かしいな!酒場は変わってないのか!」 「ウォォォォォォォォ!マジで[雷鳴の追跡者]じゃん!生は初めてみた!」 と、叫んだのは俺のギルド登録の初日に会ったスティアを売ったオッサン。 まぁ、別に俺がどうこうする事でもないため、放っておく。
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