第七章 SSランク会議

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「ふーんそっか、でも、君は謙虚すぎるよと思うよ、もっと自分を大切に………ね?」 おお、大人なコメントだ。 「了解です。あ、そうだ、マスターから呼ばれてたらしいんですけど、どうしたんですか?」 フェンさんはしばらく考えるそぶりをして、思い出したようだ。 「あ、そうだった!SSランク会議!忘れてた!あのね、明日SSランク会議って言うのがあってね、それに君は出席しなくちゃいけないの」 明日だったんだ……… 「持ってくものとかあるんですか?」 「う~ん…ローブとギルドカード位だと思うよ 」 「分かりました。そういえば、それってフェンさんも出席するんですか?」 「もちろん!私だってSSランク保持者だかんね!ちなみに名前は“水帝”っていうんだよ」 え!?フェンさんって、帝だったの!? ちなみに、帝とは、各属性の最初にSSランクに上がった人がこの人ならって人を指名して、またその人が次の人を指名して、ということを繰り返して、受け継がれてきた由緒正しい二つ名である。 「どう?ビックリした?」 フェンさんはニヤニヤしながら聞いてくる。 「ええ、とても驚きました。まさか、ここにあの有名な帝がいるなんて。とんでもない無礼を」 俺は、恭しく頭を下げた。 「ふぇ?そそ、そうでもないよ!君のことだってよく耳にするよ?[その者に狙われたが最後、牢獄の中でも麻痺に苦しむだろう]って」 実際はそんなに威力込めてないのにな。 「それに、このギルドの名前だけど、君の二つ名から付けたんだよ?お祖父様が」 ああ、さっき見てきた“雷神の矛先” ってやつか 「それは、光栄なんですけど、なんで俺なんでしょうか?」 なにか特別なことしたっけ? 「ああ、それはね、君がお祖父様のお気に入りだからだよ。お祖父様いつも君の話するもん。それに、君はもしかして自分の評判知らないの?」 目立ちたくないとか言ってても、結局自分のことは知らないんだよな。 「あ、すいません、知らないです」 「あ、えと、別に謝らなくてもいいんだよ!今から知ればいいんだから」 やっぱこの人いい人だなぁ 「じゃあ、説明するね。まず、君は犯罪者の人に恐れられてんだよ………」 それから俺は、ずっと自分の功績と評判を並べられて、赤くなっているしかなかった。
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