第八章 魔なる物の強襲

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~東の町 スートイ/外側~ 「後悔は後、後!戦場で後悔したら殺されちゃうよ?」 そうか………そうだよな!後悔は後から悔いてこそ後悔だもんな! よし!殺ってやるぜ!そして後でいっぱい後悔しよう! 「天より来たれし雷神の矛先、その力で爆ぜさせよ!<サモン/雷雲>!」 俺は雷雲を操って魔物の大群の頭上に移動させ、雷を落とした。雷が落ちた場所は地面が砕け、炸裂し、破裂する。 もちろん、そこにいた魔物たちもひとたまりもない。そうして、しばらくすると、魔物の気配がすべて消えた。殺し尽くしたのだ。 「やっぱり君は強かったね!期待を裏切らなかった!」 はぁ、殺っちまった…………一体いつぶりに魔物を殺しただろうか? ええい!ウジウジしててもしょうがない!2年前だって俺は殺戮をしたんだ。今回はそれに比べればどうってことない。 そうして、しばらく待っていると、念話が入った。 『すまない!全員終わり次第、エスウトの外側へ向かってくれ!』 「念話来ました?」 フェンさんが話しかけてきた。 「ええ、エスウトに向かえ、らしいね」 「じゃあ、行きましょう」 そう言ってフェンさんは走り出そうとする。 【ガシッ】 「ふぇ?」 慌てて俺はフェンさんの腕を掴む。 「ここから走るのは遠すぎます。転移で行きましょう!」 「転移は町に配置されている転移陣からしかできないはずだけど?」 「ここでのこと、そして、これから起こることはくれぐれも内緒にしておいてくださいね。じゃあ、目を瞑っててください」 フェンさんは言った通りに目を瞑る。 さて、始めるか。 俺は手を上にあげて指パッチンした。俺の転移するときのスイッチになるので、こればかりは勘弁してほしい。 【シュン】
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