第4音

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あ、今日は満ち潮だ。 いつも見ている海でも、日によって砂浜の見える面積が違ったり、海水の量が全然違く見える。 風は北風、波はちょっと荒くて、もう薄暗いけど雲はとても厚みを増しているように見えた。 いつもの石の階段は一番下から3段くらいまでは海水につかってるから、下から4段目のところに座って。 ビーチサンダルを脱いで足首までを海水につけた。 水平線の上を歩くように あなたは不思議ね 雲の中を泳ぐように あなたは楽しそう その中に私は混じってる? どんな色をしてるのかしら 灰色のカーテンから 僅かに覗いているあなたは 現実の世界を見ることを知らない 灰色のカーテンを引き裂く 術も知らない もし私がそのカーテンを 引き千切ることができたなら あなたは笑うかな こんな歌詞の曲をあのバンドにはあげようかな。 バンドにしてはちょっとしっとり系のやつをあそこは上手く歌ってくれると思うから。 そのバンド自身の魅力を最大限に引き出せる曲を作るのが私のポリシー。 だってそれでお金とかもらうときもあるから、やるからにはしっかり、ね。
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