9907人が本棚に入れています
本棚に追加
階段を降りて浴室に向かうと、脱衣所に灯りが点いているのに気が付いた。
(あれ……?……もしかして、また父さんかな?)
ぼんやりそう思ったものの、僕はそれ以上考えなかった。
やれやれと肩をすくめながら、灯りが点いたままの脱衣所に入る。
父さんが使った後なのか、浴室の扉のガラスは湯気で曇っていた。
――おい、まずいぞ。
脳裏にふとそんな警告が浮かんだが、何故なのかは分からない。
(まだ中に入ってるのかな?でも、いつもの鼻歌が聞こえないし……。どうせ、また電気を点けっぱなしにしただけか……)
そんなことを考えながら服を脱ぎ、浴室の扉を開ける。
「寒い寒い……って、あれ?」
「きゃっ……!?」
立ち込めた湯気の中、僕はしばらく状況が呑み込めなかった。
目の前には白くて細い、裸の美少女。
腰まで届く艶やかな銀色の髪が、背中にしどけなく広がっている。
しかしそれよりも一番目を引くのは、その綺麗な両胸である。
最初のコメントを投稿しよう!