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「私、小さい頃から霊感がものすごく強くて、何度も霊を見たことがあるんです」
画面の中で無邪気に話す人気女性タレントの言葉に、武は興味を示した。
ゆっくりと起き上がり、ベッドの上であぐらをかいた。
「本当ですか?」
司会者がわざとらしくタレントにそう尋ねる。
「ええ、一番最初に見たのは小学校三年生の頃でしょうか。
突然、夜中に目が覚めたんです。そうしたら自分の足下に、死んだはずのおじいちゃんが立っていたんです。
何か喋りかけている気がしたんですけど、何を言っているのかは分かりませんでした。
おじいちゃん?って私が問いかけると、フワッとおじいちゃんは消えてしまいました」
「怖くありませんでした?」
司会者が興味深そうに尋ねた。
女性タレントは首を横に振った。
「全然怖くなかったです。むしろ嬉しかったです。
私、おじいちゃん子でしたから」
「でも僕だったらビックリしちゃうな。
死んだはずの人間が立っていたら」
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