封印

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将来の事なんか分からない。今は夢を抱くこともなく、平凡な生活を送っている。 いや、違う。何かを考える時、必ず由美の事が頭をよぎってしまう。 過去を引きずっている。武は罪悪感というものをずっと背負っていた。 『六年間の思い出と私の夢』 六年三組。田所由美。 私はこの六年間で色々な友達ができました。 特に仲良くなったのは六年生の時に一緒だった沢くんと知恵ちゃんと五十嵐くんと吉田くんの四人です。 修学旅行の班も一緒でした。 放課後は五人で遊ぶことが多かったです。私の家に集まってテレビゲームをしたり、トランプをしたり、公園でかくれんぼをしたりしてすごく楽しかったです。 知恵ちゃんとビーズでアクセサリーを作ったこともありました。 大人になるまで切れなければ、何でも願い事が叶う指輪を作ったこともありました。ずっと大切にしようと思います。 それと私は学校の先生になりたいと思っています。 できれば小学校の先生になりたいです。 担任の板垣先生のような明るくて優しい先生になりたいです。 だから中学にはいったらいっぱい勉強をして先生になれるように努力したいです。
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