封印

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武は静かに文集を閉じた。 もしあの時、自分達があんなことをしなければ、由美は学校の先生になるために今も努力していたかもしれないし、教師とは関係なく、違う目標に向かっていたかもしれない。 どちらにせよ、由美はもういない。 あの時、あの瞬間から由美の夢は叶えられなくなったのだ。 『親指さがし』 あの時、あんなことをしなければ。
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