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「いよいよ明日………だね、大統領。」
「ああ、明日だな。」
「大統領?」
「ん?何だ?」
「いや、何でもない。」
「おいおいおい。何でもないはないだろ?何だか思わせ振りに呼んだじゃないか。」
「まあ、ほら、たまには思わせ振りに呼んでみたい時だってあるじゃないか。」
「やれやれ、キミは昔から少し変わった人間だと思っていたが、改めてキミが少し変わった人間だと分かったよ。」
「失礼な。それより大統領?明日からは、どうすんの?」
「明日か………。明日になってもきっと私は私だ。明日になってもきっと私は、キミとこうして下らない話でもしているだろう。」
「下らないって!」
「キミの方こそ、明日からどうするのだ?」
「ボク?」
「別に、私と一緒にいる必要はないのだぞ?」
「さあ?どうしようかなぁ?まだ実感も沸かないし、猫になるって、どんな感じなんだろう?とりあえず、ボクも人間になった大統領と一緒にいるさ。」
「猫は自由なのだぞ?」
「なら、大統領は何でボクのとこにいるの?自由なんだろ?」
「それは、お前と一緒だと楽しいからだ。」
「ボクもさ!」
明日、人類は猫に、猫は人類へと、入れ替わる。
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