第1章

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「・・・実は鈴が帰って来るちょっと前ポストに図鑑ぐらいの大きさの荷物が入っていたんです。そこに鈴が帰ってきて荷物をわたしたら部屋であけると言って荷物を部屋に持っていったんです。それからしばらくして鈴の悲鳴が聞こえたんです。急いで向かうと部屋が荒れてて鈴が消えてたんです。荷物の中身も一緒に消えていました。・・・なんで鈴がこんな目にあわなきゃいけないんですか。あんまりですよ・・・ううう」 僕は泣く宮下さんの母さんに何も言葉をかけてあげられなかった。 「・・・取り乱してしまってごめんなさい。娘のこと考えると涙が止まらなくて。」 「いえ僕のことは気にしないでください。大丈夫です。鈴さんはきっと戻ってきますよ。」 泣く宮下さんの母さんに対して僕は精一杯の笑顔で答えた。 「ありがとね。それにしてもキミといい少し前にきた金髪の男の子といい本当に鈴はいい友達を持ったわ。」 と彼女は涙目の笑顔で言った。 「金髪の男の子ですか?」 「ええ。翼くんが来るちょっと前貴方と同じように鈴が消えたことについて教えてくれないかって聞きにきたのよ。制服はキミと同じので名前は確か・・・五十嵐くんって言ったかしら。」 (あいつ・・・やっぱり海斗は凄いな。) 「そうですか。わかりました。じゃあ僕はこの辺で失礼します。ありがとうございました。」 と言って帰ろうとしたら 「待ってもうこんな時間だしよかったら家で夕飯食べてかない?」 僕は夕飯の誘いに一瞬迷ったがすぐに答えたがでた。 「・・・すみません折角ですけど遠慮しときます。僕にはまだ大切な約束が残ってるますから。」 「そう・・・わかったわ。じゃあまたいつでも食べにいらっしゃい。」 「ありがとうございます。」 そういうと僕は立ち上がり家に帰るべく玄関に向かい外にでた。 宮下さん の母さんに見送られながら僕は宮下さんの家を後にし走って自分の家に向かった。
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